竹紙笛は和笛ではなく、指孔6孔に響孔のある明清楽で使用される「清笛」と呼ばれる系統のものであり、江戸時代末期から明治時代の明清楽の流行の時に大陸より伝えられたと思われる。
この竹紙とはハチクや黒竹と呼ばれる種類の竹の内側に貼りついている薄皮のことであり竹紙を笛の響孔に貼りつけることにより独特の音色が生まれる。
山囃子の練習が始まる約一週間前に、その年に使う分を笛方の中堅が山へ取りに行くことになっている。
なお浜崎三地区の笛の音(ね)の違いは、節から吹き口のほうへ和紙を詰める量「のどこめ」で調音されている。
笛は山囃子を習いはじめるときに先輩から、比較的音のでやすい細めの笛を譲り受け練習を積み重ねていく。「獅子」(山囃子について参照)を完全に吹きこなすくらいになると自分の息量にあわせて笛の太さを大きいものへと変えていき、自分で自分の笛を作るようになるともう一人前の笛方である。