山笠行事概要


台洗い

 山笠の製作は屋形や小物は約半年前から、山笠本体は本番二週間前からの「ヤマ出し」で始まる。山小屋から山笠の台を出し、一年分のホコリを落として、下段を組みボウブラを取り付けて、四本柱を立てて柱の先端をしぼり、カボチャ、ヤリダシを取り付けていく。地山は本番三日前までに仕上げてしまい、飾り付けは本番二日前より始めて、電気配線等も含めて本番初日の午前中までに完成させる。

四本柱絞り中

 山囃子方は、本番二週間前より子供の練習が始まり、本番一週間前より「太鼓おろし」と呼ばれる大人の練習が始まる。そんな夜に聞こえる山囃子を聞きながら浜崎の人達は祇園祭に向けて気持ちを高ぶらせていく。
 そして祇園祭当日、午前十時に祇園社に山笠関係者が集まり神主によりおごそかに神事が執り行われ、当番区による山囃子が数曲奉納される。西、東、浜がそれぞれに御幣をもらい、天井屋形の上に取り付け、午後四時半の曳き出しに備える。
 山笠はお諏訪さんを出発して東区を通り、浜区で180度の方向転換をおこない山笠を据える。その後、夕日の沈む浜崎海岸へ各地区ごとに関係者全員で「お汐井」を汲みに行き、山笠の下段に吊るして午後八時の曳き出しに備える。

大回り

 午後八時より燈篭に明りを灯した山笠は行きと同じ道をお諏訪さんへゆっくりと曳き進み、浜崎祇園山笠最大の見せ場であるお諏訪さん境内で午後十時頃に行う「大回り」(おおまぎり)に向けて曳き方、山囃子方が一緒になって気分を盛り上げていく。この大回りは、いかにかっこよく 山笠を止めずに回すかであり、一番多く回した組が優勝というわけではない。しかし観客をも熱狂の渦に巻き込み山笠は何十回も旋回する。

送りヤマ曳き出し

 二日目も初日と同じ順路で曳き廻すがお諏訪さんでの「大回り」の後にも各地区でもう一回「大回り」をおこないその最後の「大回り」の後、山笠を据えて数曲山囃子を囃し最後に「祇園囃子」を囃して山笠を納める。そして祇園社へ無事故で山笠奉納行事が終わった事の御礼参りをおこなう。
 日付が変わり興奮も覚めやらぬ深夜午前二時ごろ、「山解(ヤマトキ)」が始まり山笠はどんどん解体されていく。日が昇りかけた午前六時前には台車から全て山小屋に納めてしまう。ラジオ体操に起きてきた子供達が「昨日は本当に祇園さんだったと?」と思うくらい山笠の跡形は全く無く、あるのは境内のアスファルト路面に刻みついた大回りの車輪の跡だけである。
 (「夢だったとかなー?」と管理人も子供の頃よく思っていました)



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